十二運と旬空について。今回は空亡です。
空亡については、判断の際に、その真贋を見極めなければならないとされる。訳アリの偽空亡であれば、再占して、総合で判断することが提唱されている。再占の法は野鶴老人が創始したが、今人にはその真意を理解する者が少ないのは残念である。
前卦は不変卦で、世爻は内卦に居り空亡している。後卦は、世爻が外卦に出ていて、更に動いて妻財を化出しており、これが月破である。
そもそも再占をしてはならないというのは、「周易、蒙」による。本来易占は、複雑な儀式を経た上で行うものであるから、重ねて問うも、問題が無い筈である。それ故に、正解を受け取れないのはかえって罪となるのである。野鶴老人の卓見は、易を信じて疑わないことによる。「蒙」の記述は、人知の介入によって、神聖を穢すことを云う。わかりやすい例で言えば、出た卦が気に入らないと、平気でサイコロを振りなおす者がいるが、このような者には応じないということである。
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