增刪卜易で読む「總斷千金賦」(2)

增刪卜易で読む「總斷千金賦」

用神が日月の両方から剋されている状態に、変爻からの回頭生を受ける。所謂「剋処逢生」である。ちなみに、復が震に変じるのは、卦象でいえば、六合卦が六冲卦に変じている。所謂「合処逢冲」の一形態であり、拘束から解放される象である。

占病とあるが、実際には占薬である。この卦は不変なので、卦中の生剋はない。また、応爻は官鬼であるから、もし、旺相の官鬼が世爻を生じてきたら大変なことになる。本来の用神である子孫は、月破の静爻であり、日辰に長生してはいるが、動きがないため、官鬼を剋すことはない。

日建の辰は、土の墓である。辰の自刑に関しては諸説あるため、ここでは論じないでおく。

父母爻は休囚しているが、巳火の生を得て、日建の冲により、兄弟を生じる。

これは、引っ越してから色々なことが起こったことについて占ったのであろう。再度の転居を勧められるも、従わずに最悪の事態に至ったエピソードである。

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