增刪卜易で読む「總斷千金賦」(16)

增刪卜易で読む「總斷千金賦」

凶兆あれこれ。

経験を積んで行くと、往々にして意味不明の得卦が出現するので、その真意を探る必要が出て来る。千金賦後半の增刪卜易の追加分に於ける解説に詳しい。

用神が刑冲等を受ければ必ず影響があるのは前述の如し。用神が旺相であれば、忌神は休囚なので、本来は害が小さくなる。しかし、忌神の方が日辰動爻の扶助を得ると、用神の旺相が台無しになる。

用神の過剰な旺相(太過や太旺)と多現、更に日月にまで至る重疊は重複することも多く、往々にして凶意を孕む。例によって短期占では、その凶意を読み取らなければならない。勿論忌神がこの状態になれば、吉意を読み取ることになる。
財に就いては、財爻の多現を散財の兆と看る場合があり、且つこの占例のように、世爻に「辰」が附くと、これを特に「自墓」と称して日辰や月建に臨めば自刑となり、更に凶とする説もある。

天気の予測は、古来易占の練習に良いとされている。それは現在でも変わらない。結果がすぐ出る上に、時系列予報と得卦による予測を比べることができる。

間爻は、これをメインで看るものではないために見落としがちであるが、自分と相手の間や、或いは対立する物事の消息事情を探ることができる。世爻と応爻が動いていないのに、間爻がさかんに動いている場合は、その六親によって状況を知ることができる。

空亡に就いては、たびたび論ぜられるが、ここでは自分と相手のみならず、占的に関する情報を含んでいる場合があるということである。用神が旺相していれば、後日に判明することなど、空亡の示唆するところは深い。

 

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